ネタバレを含みますので、ご注意を。
○あらすじ
ターミネーター1は、「ターミネーター」シリーズの始まり。
未来から、殺人アンドロイド「ターミネーター」が「サラ・コナー」と言う女性を殺しに、タイムワープしてきます。
時を同じくして「カイル・リース」と言う人間の男性が、「サラ・コナー」を守るために未来からやってきます。
「カイル」によると、未来は、スカイネットという人工知能(AI)が、人類から独立した。
スカイネットは、人類を敵とみなし、人類を滅亡させようとしている。
多数の人類が、犠牲になったが、スカイネット率いるロボット軍団に抵抗している組織「反乱軍」があり、そのリーダーである「ジョン・コナー」を殺すためジョンの母である「サラ・コナー」を殺そうとターミネーターを送り込んだとの事。
正確には、殺すのではなく、ジョンの存在自体を無かったことにしようという訳。
実は、カイルは、「ジョン・コナー」の父親。
「ターミネーター」との戦いのさなか、ジョンの父となります。
カイルを犠牲にしつつ、なんとかターミネーターを倒した「サラ・コナー」。
未来と向かい合い、戦う決意を固めて「ターミネーター1」は終わります。
ちなみに、この時の「ターミネーター」のチップから、サイバーネットが開発されるというオチがついています。
○タイムパラドックス
バック・トゥ・ザ・フューチャー大好きな私。
タイムパラドックスを考えるのが、趣味(笑)
タイムパラドックスとは、時間の流れが、ループしてしまうことです。
タイムパラドックスを含む映画も多いので、この映画を検証してみましょう。
まず、未来のサイバーネットが、過去の「サラ・コナー」を殺すためターミネーターを送り込む行為。
この行為だけをピックアップすると、矛盾が生じます。
①未来の「ジョン・コナー」を殺すため、サイバーネットが「ターミネーター」を過去に送る。
②過去で、「サラ・コナー」を殺すと、「ジョン・コナー」が未来では、存在しない。
③ジョンがいないので、未来から、「ターミネーター」を送る必要がない。
④「ターミネーター」を送らないとジョンが抵抗軍を率いているので、「ターミネーター」を過去に送る。
①→②→③→④→①→②→・・・・・
と時間がループして、時間が先に流れなくなります。
この時間のループが、タイムパラックス。
しかし、送り込んだ「ターミネーター」のチップから、サイバーネットが開発されるというオチが重要です。
○運命
サイバーネットは、自分の誕生の秘密を、知っていたはずです。
未来から、過去の特定の時間・場所に「ターミネーター」を送り込まなければ、自分が生まれない事を。
そして送り込んだ「ターミネーター」は、サラ抹殺に失敗することも、カイルがジョンの父親になることも、全て計算どおり。
つまり、サイバーネットは、未来を変えるために、「ターミネーター」を送り込んだのではありません。
逆に送らなければ、未来が変ってしまい、自分の存在が消えてしまうのです。
未来は、変える事ができない、事実の積み重ねで成り立っているのです。
サラ達は、頑張って未来を変えたつもりでしたが、実は、全てはシナリオどおり。
これは、俗に言う「運命」です。
「運命」は、変えられない。
これが、この映画の真髄です。
こう考えると、サイバーネットが「ターミネーター」を送り込んだことは、必然であり、タイムパラドックスが発生する余地は、ありません。
さすが、AIよく考えています。
それとも、映画スタッフを褒めるべきでしょうか?(笑)
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