20年の実験結果・・・除草剤は残留しません。

除草剤には農地用と、非農地用があります。

非農地用は、残留します。
残留とは、除草成分が分解されず一定期間残ることです。
それにより、長い間効果が持続するのです。



一方農地用は、残留しません。
生えている草にかかった場合は、その草は枯れますが、地面に散布しても分解しますので、すぐに新たな草が生えてきます。

世間では除草剤は危険と訴えている人も多いですが、私はちゃんとした知識を持ち、正しい使い方をすれば危険なものとは考えていません。

○枯葉剤

危険を訴える方に多いのが、ベトナム戦争で使われた「枯葉剤=除草剤=奇形児」の考え方です。

枯葉剤(かれはざい)は、除草剤の一種である。ちなみに、ベトナム戦争で散布された枯葉剤はダイオキシン類の一種2,3,7,8-テトラクロロジベンゾ-1,4-ジオキシン(TCDD)を高い濃度で含んだものである。(中略)このTCDDは非常に毒性が強く、動物実験で催奇形性が確認されている。ベトナム戦争帰還兵の枯葉剤暴露とその子供の二分脊椎症の増加についてはこのTCDDとの関連が示唆された。

出典:ウィキペディア

主成分は、2,4-ジクロロフェノキシ酢酸(2,4-D)と2,4,5-トリクロロフェノキシ酢酸(2,4,5-T)の混合剤です。
ベトナム戦争で枯葉剤を使用した結果奇形児が生まれたのは、除草剤ではなくダイオキシンの影響となっています。

○致死量

飲んだら死ぬでしょ?と聞かれたこともあります。

確かに除草剤は量によっては死にます。
パラコート剤は、枯葉剤とはまったく違う成分ですが、染色体異常が生じると報告された事もあるようです。

「パラコートの致死量はヒト経口推定致死量・・原液10~15mlとなっています。」
出典:UMIN(大学病院医療情報ネットワーク)

現在パラコート剤として販売されているプリグロックスL(製品詳細 Syngenta Japan)は5%剤ですので、致死量を摂取するには200ml~300mlが必要です。これは、故意に飲まないと摂取できない量です。

更に使用時は、数百倍に水で薄めて散布します。

農家にはポピュラーな除草剤「ラウンドアップ」(※左の商品説明をクリックされますと、音声が流れます。ご注意ください。)の主成分であるグリホサート原液の致死量は120mlです。
出典:UMIN(大学病院医療情報ネットワーク)

ちなみに
カフェインの致死量は原液12ml。
塩の致死量は180gです。
出典:ウィキペディア

パラコートの致死量である、10mlを摂取するには、5%含有していますので、プリグロックスLが200ml必要です。
使用時は200倍に水で希釈して使いますので、散布したプリグロックスLを40ℓ飲むと死にます。

ラウンドアップは48%グリホサートを含有していますので、致死量120mlを摂取するには、ラウンドアップが250ml必要です。
使用時は水で100倍に薄めますので、散布したラウンドアップを25ℓ飲むと死にます。

ちなみに、玉露(緑茶)は、150mlあたりカフェインを180mg含有します。
致死量12mlを摂取するとなれば、10ℓ飲むと死にます。

ドリップコーヒーだと18ℓ飲むと死にます。
参考:不眠克服体験記

海水の塩分濃度は3.4%ですので、5.3ℓ飲むと致死量に達します。
(上記の致死量はすべて体重60kgの人の場合)

だから除草剤は完全に安全だとは言いませんが、「飲んだら死ぬでしょ?」の質問には、故意に原液を飲まない限り、死にませんと答えられます。

近所でパラコート剤の除草剤を自殺のために飲んだ人がいますが、死に切れませんでした(涙)


○残留

次に多いのは残留するとの考え方、プリグロックスLは土に付くと微生物により、アンモニアや水に分解されます。

同様にラウンドアップも微生物により、アミノ酸や炭酸ガスに分解されます。
成分が変わりますので、除草剤ではなくなります。

しかし、ラウンドアップと同成分のグリホサート剤でも安い値段で売られているものは、土への残留検査を行なっていませんので、農地には使用できません。
逆に言うとラウンドアップは残留検査を行なっています。

私のハウスの土地は、前の栽培者も含め除草剤を25回以上散布していますが、潅水(かんすい)のタイミング・量を間違えると、いまだに草だらけです。




・・・やっぱり、残留していないようです(涙)


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